糖尿病 Q&A

  • Q. 糖尿病の注射薬にはどのような種類がありますか。
    A. 大きく分けてインスリン製剤とGLP-1受容体作動薬があります。
    インスリンは血糖値を下げる効果があります。GLP-1は高血糖時にインスリンの分泌を促す作用と血糖値を上げるグルカゴンを抑える作用があります。
  • Q. インスリンの飲み薬はありますか。
    A. いいえ、ありません。インスリンはたくさんのアミノ酸がつながってできているので、口から飲むと消化管で分解されてしまい、効果が発揮されません。そのため、現在、インスリンは注射剤しかありません。
  • Q. 糖尿病の飲み薬にはどのような種類がありますか。
    A. 以下のような種類があります。
    • ・インスリン分泌促進系:スルホニル尿素(SU)薬、グリニド薬、DPP-4阻害薬
    • ・インスリン抵抗性改善系:ビグアナイド薬、チアゾリジン薬
    • ・糖吸収遅延:α-グルコシダーゼ阻害薬
    • ・尿中ブドウ糖排泄促進:SGLT2阻害薬
  • Q. インスリン注射は一度始めたら、一生やめられないのでしょうか。
    A. 糖尿病の種類にもよりますが、最も多い2型糖尿病の場合、インスリンを補うことで疲れたすい臓を一時的に休ませることができます。血糖コントロールが良くなれば、インスリン注射をやめられる場合もあります。
  • Q. 注射は痛くないですか。
    A. 注射針の太さは採血する針の1/4、長さは1/5くらいなので、痛みはほとんどありません。
  • Q. インスリン製剤は1回で使い捨てですか。
    A. いいえ、1回分ではありません。種類によりますが、ペン型のほとんどは1本に300単位入っています。450単位入っているものもあります。GLP-1受容体作動薬の中には1回で使い捨てのものもあります。
  • Q. 使用済みの注射針やペン型注射器は不燃ごみで捨てていいのでしょうか。
    A. 注射針は受け取った医療機関に渡して廃棄してもらってください。専用の容器または針が貫通しない入れ物、そして蓋がしっかりしまるもの(びんや缶)に入れてください。インスリンのカートリッジやペン型注射器本体は家庭ごみとして廃棄できます。お住まいの自治体のごみ分別ルールに従ってください。
  • Q. 外出中、旅行中のインスリン製剤の保管はどうすればいいですか。
    A. 手荷物に入れて持ち歩き、駐車中の車内など高温になる場所、直射日光の当たる場所には置かないで下さい。使い始めたら、冷蔵庫には入れないで下さい。
  • Q. 外出中、トイレで打ちたくないので、衣服の上から打ってもいいですか。
    A. 原則は注射部位を消毒して、皮下に注射するようにしましょう。
  • Q. 食直前とは、5分前ですか、それとも10分前ですか。
    A. 食事の直前5分以内の薬と10分以内の薬がありますので、共通して言えるのは5分以内であれば問題ないということです。
  • Q. 低血糖用に携帯するのは砂糖とブドウ糖、どちらがいいですか。
    A. α-グルコシダーゼ阻害薬を飲んでいる人は必ずブドウ糖です。それ以外の方はどちらでも大丈夫です。
  • Q. 体調不良で食事ができない時(シックデイ)、インスリン注射はどうすればいいですか。
    A. 食事がとれなくても自己判断でインスリン注射を中断してはいけません。発熱、下痢、嘔吐がひどい時は必ず、医療機関を受診しましょう。
  • Q. 体調不良で食事ができない時(シックデイ)、飲み薬はどうすればいいですか。
    A. 薬の種類や患者様の状態により対応が異なります。食事がほとんどとれないときは、原則的に飲み薬は中止しましょう。予め、通常の診察の時に主治医に対応を確認しておきましょう。
  • Q. 薬を飲み忘れたとき、どうすればいいですか。
    A. 一般的には飲み忘れに気付いた時が次の服用時間まで近い時は、次の時間に1回分を飲みましょう。くれぐれも2回分は飲まないでください。厳密な対応は予め主治医に相談しましょう。
  • Q. 薬の飲み忘れを防ぐにはどうすればいいですか。
    A. 薬の置き場所を工夫しましょう。必ず目に付く所がいいでしょう。特に外食時に忘れやすい方はお財布に入れておくのも1つの方法です。薬をしっかり飲んで、血糖コントロールを良くするぞという強い意識を持つことも重要です。
  • Q. 災害に備えて、普段からやっておくことは何ですか。
    A. 糖尿病手帳、お薬手帳を持ち歩きましょう。非常用持ち出し袋に水と食料と薬は最低3日分用意しておきましょう。薬はもらってきたら入れ替えましょう。

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