ブックタイトル会報2025年10月
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会報2025年10月
第268号令和7年10月発行Page 5第85回米国糖尿病学会年次学術集会令和7年6月20日(金)~23日(月)シカゴ[当法人会員]桜一会かんの内科菅野一男[医師]2025年6月20日からシカゴ開催のADA2025に参加しました。暑いシカゴでしたが、ホテルと学会場が直通で、学会の環境は最高。学会場の利便性、参加しやすさ、多彩な発表の聞きやすさなど、例年通り満足のいくものでした。いくつか面白い発表がありましたので、ご紹介します。学会場に着いた第一印象。OBESITY一色!ノボノルディスク、イーライリリーの力の入れようのインパクトのためでしょうが、肥満対策がバーンと前面を覆っている感じ。ある日本の先生が、インスリン治療の影が薄すぎて・・・と嘆息していたとのことですが、それも宜なるかなでした。まず、Digital twinです。初めて聞く表現だったのですが、名前からなんとなく想像できますね。仮想的な患者モデル(virtual me)を作成し、実際の患者(real me)に最適な生活指導、治療法を提示します。Digital twinという概念は、もともとはNASAで開発されたもので、アポロ13号の地球への劇的な帰還でも利用されたとのことです。糖尿病の場合には、CGM、sensor watch(activity tracker)などにより血糖、運動量、体温、心拍数などのreal timeデータを持続的にモニターし、更には治療薬、検査データなどを加味してvirtual meが作成され、そこからlifestyleの改善を図り、糖尿病のコントロールにつなげるようです。この背景にはAIのアルゴリズムが動いている訳です。考えようによっては個人の行動がAIに支配されるということにもなりかねないという印象も持ちました。更に、いずれ、virtual meとreal meが会話するようになるのかもしれません。二つ目は、GLP-1RAとSGLT2iのどちらかを選択しなければならないとしたら、いずれを選択するかというdebateです。GLP-1RA擁護派は、GLP-1RAは一次予防に有効な点でSGLT2阻害薬に勝っているという点を強調していたのが印象的でした。実は私もいろんな機会にこの点をGLP-1RAの優れている点だと話していたので、我が意を得たりと感じたのです。しかし、SGLT阻害薬推しのアリス・チェン先生(トロント大)のプレゼンのうまさで、SGLT2阻害薬派が優勢となりました。チェン先生は「治療の究極の目標とは何か」と問題提起し、幸福こそが治療の目標であると規定します。そして彼女の父の写真を提示しながら、父の言葉として、簡単な方法が常に最善とは限らないが、最善の方法が簡単な方法であるならば、それを選択しないのは愚かなことであると言い切り、SGLT2iを擁護し会場を沸かせました。それにしてもチャン先生のプレゼンは素晴らしかった。内容より話し方が大事というような本も出ている昨今ですが、プレゼンのうまさの醍醐味を味わえるのも、ADA参加の大きな楽しみだと改めて感じた次第です。読んで単位を獲得しよう答え1,3下記の解説をよく読みましょう。(問題は1ページにあります)解説1:×1型糖尿病では早期腎症期の頃から進行性に血圧が上昇してくるが、2型糖尿病では腎症の進行以前に高血圧を合併している場合が多い。2:〇3:×130/80mmHg未満を目標に管理する。4:〇5:〇糖尿病性腎臓病(diabetic kidney disease : DKD)は、アルブミン尿が増加し、タンパク尿が出現した後に腎機能が低下する典型的な糖尿病性腎症と、アルブミン尿の増加がないにもかかわらず、糖尿病が腎機能の低下に関与する非典型的な糖尿病関連腎疾患を含めた概念である。臨床糖尿病支援ネットワーク