ブックタイトル会報2025年8月
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会報2025年8月
第266号令和7年8月発行Page 3令和7年5月29日~31日(木~土)に本学会が岡山にて開催されました。今回は日本整形外科学会合同シンポジウム「メタボ×ロコモの制圧」を聴講してきましたので、一部内容を共有したいと思います。ロコモティブシンドロームとは、「運動器の障害によって移動機能が低下した状態」を意味し、2007年に日本整形外科学会が世界に先駆けて発表した言葉、概念です。高齢者でのcommon diseaseである骨粗鬆症、変形性膝関節症、変形性腰椎症はその有病率・併存率が高いと言われ、疾患が筋力の低下やバランス能力の低下などの運動機能低下を通して連鎖し、これらが複合して移動能力を低下させます。したがって、高齢者では運動器の問題を移動能力低下の観点から総合的に考えることが必要です。高畑雅彦先生(獨協医科大学医学部整形外科)からは、糖尿病と脊椎疾患の関連性をテーマに、持続的な高血糖状態は骨、軟骨、靱帯組織の主要成分であるコラーゲンやエラスチンに終末糖化産物(AGEs)を結合、沈着させたり、酸化ストレスや慢性炎症、微小血管障害による組織破壊や修復障害が加わり、脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニア、靱帯骨化症といった脊椎変性疾患の発症や進行へと繋がると解説されました。また、肥満を介した慢性炎症や代謝異常が靱帯の異所性骨化を促進することも示されており、糖尿病は間接的に靱帯骨化症に関与する可能性が高く、代謝障害の改善が進行予防に有効な可能性があると報告されました。糖尿病とメタボリックシンドロームについて、荒木厚先生(東京都健康長寿医療センター)よりサルコペニア肥満が及ぼす有害事象(ADL低下、転倒、認知機能障害、心血管疾患発症リスク)を踏まえ、レジスタンス運動を中心とした運動療法が筋力、身体能力の向上と減量に有効であること、石垣泰先生(岩手医科大学医学部内科学講座)は、メタボとサルコペニアを介したロコモの病態の関連について、メタボでは肥大化した脂肪細胞から分泌されるアディポサイトカインのバランス異常や、肥満で上昇がみられるIL-6は,骨格筋の分解を促進すること、TNF-αは筋組織の異化作用を示すなどがロコモの進行要因として挙げられました。肥満状態で認められるレプチン抵抗性は高レプチン血症を招き,TNF-α高値と協働してGH/IGF-1の低下を介して間接的に筋量減少に関係する。またアディポネクチン分泌低下は筋組織における慢性炎症を持続させることが報告されています。一方で、運動によって骨格筋から分泌される生理活性物質であるマイオカインは、IL-6(格筋自身の増殖に寄与する他、骨格筋の糖取り込み促進、膵β細胞のアポトーシス抑制、消化管からのGLP-1分泌促進など)、IL-15(脂肪細胞への脂肪沈着の抑制や骨格筋のインスリン抵抗性の改善作用)など糖・脂質代謝に寄与する報告もありました。実臨床において運動器障害を呈する糖尿病患者さんは多く、糖化に伴う関節・筋の可動性低下や関節変形による疼痛や筋力低下などが運動療法を継続できない一要因にもなり得るため、我々は運動器にもより着目していく必要性を感じました。[当法人評議員]クリニックみらい立川長谷部翼[理学療法士]読んで単位を獲得しよう答え4下記の解説をよく読みましょう。(問題は1ページにあります。)解説1:◯著明な高血糖状態やインスリン製剤などを使用中の糖尿病患者の場合、運動にて高血糖・低血糖を助長する可能性があるため、個々に対応が必要となる。2:◯3:◯血糖≧250mg/dLかつ尿ケトン体陽性は、インスリン不足の状態を指し、運動によって骨格筋に糖を取り込めない状態である。ケトーシス悪化にも繋がるため、運動は禁忌となる。4:×SU薬やインスリンなど使用している場合、運動により低血糖が助長される。5:◯臨床糖尿病支援ネットワーク