ブックタイトル会報2025年8月

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概要

会報2025年8月

第266号令和7年8月発行Page 1“mano a mano”とはスペイン語で“手から手へ”という意味です糖尿病ケアの新たな可能性にむけて[当法人評議員]公立昭和病院本田一春[薬剤師]インスリンの自己注射をはじめとして、SMBGなど糖尿病治療は早くから在宅での治療を可能としてきた疾患です。現在では注入デバイスの進歩により糖尿病以外の疾患の薬剤、例えば骨粗鬆薬、アレルギー疾患薬の注射薬なども自己注射可能となっています。また私たちの施設ではこれまで在宅での腹膜透析、パーキンソン病のホスレボドパ/ホスカルビドパ皮下注射、肺MAC症のアミカシン硫酸塩吸入などの薬剤の使用方法を患者さんに学んでもらい、在宅での使用を目指した導入のお手伝いをしてきました。どの薬剤の導入も日常生活をしながら通院の負担を減らし、在宅での治療がしたいという患者さんの希望に沿った導入でした。(保険で認められないといけませんが・・)「病院でしかできない医療を、在宅でも。」そんな言葉が、単なる理想から現実になりつつある今、在宅医療は確実に進化を遂げています。糖尿病においても週1回投与の持効型インスリン「アウィクリ」が在宅療養中の患者さんにとって新たな選択肢として注目されています。血糖コントロールの安定性に加え、投与回数の少なさからアドヒアランスの向上も期待できます。在宅でのインスリン治療においては、患者さん自身だけでなく、ご家族や訪問看護師、薬剤師の役割も大きく、医療者が一丸となって療養生活を支えていく必要があります。その中で、アウィクリのような製剤は、薬剤の選択肢の一つとしてチーム医療をより強固にする存在です。「在宅だからこそ、できることがある。」冒頭で申し上げました通り高度医療を在宅に“持ち帰る”という発想は、もはや特別なことではありません。糖尿病という身近で、しかし決して侮れない疾患に対しても、在宅医療の現場で最大限の支援を届けていき、その先には“暮らしの中のチーム医療”を実践することが理想です。医療資源が限られるなか、我々は分野を越えて知恵と技術を持ち寄り、患者さんの「生きる場所」に医療を届けていく。その先にある未来を、皆さんとともに築いていけるよう我々病院薬剤師も日々精進をしなければと思っています。また在宅医療では「見えない合併症リスク」にも目を配る必要があります。たとえば認知機能の低下やうつ傾向、低栄養など、病院では見落とされがちな生活背景が浮かび上がるのも在宅の特性です。こうした背景に寄り添い、継続的にモニタリングしていくことが、糖尿病の在宅ケアにおいては極めて重要となりその解決には施設や職種を超えた連携が必要となります。患者さんの「この家で過ごしたい」という願いに臨床糖尿病支援ネットワークを通じて実践できたらと思っています。読んで単位を獲得しよう西東京糖尿病療養指導士(LCDE)は、更新のために5年間において50単位を取得する必要があります。本法人会員は、会報「MANOaMANO」の本問題及び解答を読解された事を自己研修と見做し、1年につき2単位(5年間で10単位)を獲得できます。毎月、自分の知識を見直し、日々の療養指導にお役立てください。(「問題」は、過去のLCDE認定試験に出題されたものより選出、一部改変しております。)問題糖尿病患者の運動療法で、誤っているのはどれか、1つ選べ。(答えは3ページにあります)1.運動の弊害として血糖コントロールの不安定化がある2.血糖コントロール不良でインスリン作用が不十分な場合、運動により脂肪分解が助長される3.空腹時血糖値250mg/dL以上、尿ケトン体陽性の場合、運動すべきでない4.インスリン作用過剰状態では、運動により高血糖が出現する5.運動によりトリグリセリドが低下し、HDLコレステロールが増加する臨床糖尿病支援ネットワーク