ブックタイトル会報2025年5月
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会報2025年5月
第263号令和7年5月発行Page 1“mano a mano”とはスペイン語で“手から手へ”という意味です患者に寄り添うということは、、[当法人理事]朝比奈クリニック朝比奈崇介[医師]だんだんクリニックで診る患者さんが増えてきて、外来をするのがしんどくなってきている今日この頃です。午前中はなんとかもつのですが、午前診が終わるのが14時過ぎて、お昼を食べて、午後診が15時に始まって2時間くらい経つとだんだん辛くなってきます。まぁお客様は神様とはいいませんが、借金も膨大ですので診察時間を短くして診る患者さんを減らす訳にもいかず、今のところ気力で続けています。なるべく明るく、終わった患者さんには頭を下げて失礼のないようにしているのですが、時々「先生、疲れてますね」とか笑顔で言われるところをみると、「そんなことないですよ~」というものの引きつった顔をしているに違いありません。(苦笑)ところで長らく糖尿病劇場で「患者さんの気持ちを考える」ことを大事にと思って布教活動(苦笑)を続けてきたのは、自分の信念のためであり、また他の医療者の悩みに対する答えの一助のため、そしてもっとも大事なのはその医療者に出会う患者さんのためと信じているからです。患者さんのことをコントロールが難しいと感じるとき、それは何故なのでしょうか?どういう時でしょうか?その原因は医者が患者の気持ちに沿えていないからでは?と思うことがよくあります。例えばMANO a MANO262号の菅野先生が最後に出された43歳の独身教員、毎日友人達と飲み食べ歩く、楽しい日々。焼き肉大好き。今の幸せな生活を変えたくない。菅野先生はこの方を「何故かチルゼパチドを嫌」と書かれているのですが、私はこの方の考え方はとっても良くわかります。今の生活がとても幸せだからです。チルゼパチドをうてば食欲が下がって、今までのように食べられないことを良く理解しているからです。昔、沖縄の漁師さんが「毎日漁が終わって家に帰って夕方から仲間達と集まってお酒三昧で三線弾いて、奥さん連中がそれに合わせて踊って、こんな生活がずっと楽しかった。でも糖尿病になってあれもダメ、これもダメと言われて家でも鳥の餌みたいな食事が出てきて、嫌になって止めちまった」これもよくわかります。こんな生活は本当に幸せだったと思います。私だってしてみたいと思います。だから頭ごなしで教科書的な正論を説くのではなく、その患者さんの気持ち、考え方、価値観に沿って話を聞く、対策を立てる。どこまでなら制限してもらえるのか、どこからはできないのかよく話し合う。こんなことが大事だと思います。今日も「風邪引いたから1週間ほど風邪薬飲んで糖尿病や高血圧の薬を飲まなかった。インスリンはうっていたけど薬飲まなかったらどんどん血糖が上がってきて、高い血糖を観るのも嫌になった。でも何の症状も出ない。先生、まだ測らなきゃいけないんですか?」という患者さんにどれだけ怒らず、どういう価値観で患者さんは動いていて、どういう価値観でこちらが指導しているのか、懇切教えるしかないのです。糖尿病療養指導はそんな仕事だと思っています。読んで単位を獲得しよう西東京糖尿病療養指導士(LCDE)は、更新のために5年間において50単位を取得する必要があります。本法人会員は、会報「MANOaMANO」の本問題及び解答を読解された事を自己研修と見做し、1年につき2単位(5年間で10単位)を獲得できます。毎月、自分の知識を見直し、日々の療養指導にお役立てください。(「問題」は、過去のLCDE認定試験に出題されたものより選出、一部改変しております。)問題カーボカウントについて、誤っているのはどれか、2つ選べ。(答えは3ページにあります)1.食品中にどれだけ食物繊維が含まれているかを計算する2.バランスの良い栄養素の補給を目的としている3.食品交換表を活用することができる4.インスリンポンプの普及により活用が広がっている5.基本的に、基礎カーボカウントを習得した後で応用カーボカウントを実践する臨床糖尿病支援ネットワーク