ブックタイトル会報2025年4月

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概要

会報2025年4月

第262号令和7年4月発行Page 5事務局からのお知らせ事務局へのお問い合わせは当法人ホームページで常時受付けております。ご返答にはお時間をいただくことがございますが、順次対応させていただきます。お急ぎの方は平日の10:00~12:00 / 13:00~16:00にお電話くださいますようお願いいたします。《糖尿病支援の相談室より》「糖尿病支援の相談室」は、会員の皆様がお互いの知恵や知識を共有できるページです。是非とも積極的にご活用ください。皆様からの質問・回答をお待ちしております。質問者べ(病院:看護師)2024年2月6日注射部位について質問させてください。硬結にならないようにローテーションが重要かと思いますが、例えば触ってみてしこりや硬さを感じなくてもインスリンの効きが悪くなることもあるのでしょうか?よろしくお願いします。回答者m.cooky(診療所:看護師)2018年の糖尿病学会誌に掲載されている、大阪大学の金丸先生らの研究によると、視触診では皮下硬結を認めなくても、超音波検査で皮下組織変化を検出する「非硬結性変化」があり、むしろ皮下脂肪組織変化を認めた症例のうちの40%が硬結を触知されなかったということ。また、その非硬結性変化部位への注射が、血糖コントロール不良や血糖変動の原因となりうると考察されています。硬結の有無だけではなく、血糖変動等でインスリン吸収の不安定さが疑われる場合には、注射部位を変更するという方法を取るのが良いと思います。論文は、糖尿病61(3):117?125に掲載されています。回答者とある糖尿病専門医(病院:医師(糖尿病専門医))触診では分からずにMRIではじめてわかったインスリンボール(アミロイド沈着)の症例報告(Nagase T, et al. J Diabetes Investig. 2020; 11(4):1102-5.)もありました。報告された2症例は注射部位を変えたら、血糖コントロールが改善し、インスリン必要量も半減したとのことです。m.cookyさんがおっしゃっているように、インスリンを注射しても血糖値が乱高下する場合などは特に、硬結が触れなくても注射部位を変えることを改めて指導する必要があると思います。ローテーションをしているつもりでも、なんとなく注射しやすい部位に集中してしまっていることもありますので、注射に長年慣れている患者さんほど注意が必要なのかもしれません。回答者フクシマユカリ(診療所:管理栄養士)透析室で栄養指導をしています。SMBGを確認していると、いつも通りの単位を打っているにもかかわらず300mg/dL超えている患者さんがおり、インスリン手技について傾聴、「硬結はわからないが痛くないところに打っている」と発言があったので、部位について説明し変更後良好にコントロールされました。参考になりますでしょうか。発行元一般社団法人臨床糖尿病支援ネットワーク事務局〒185-0012国分寺市本町2-23-5ラフィネ込山No.3-802TEL:042(322)7468 FAX:042(322)7478https://www.cad-net.jp/ Email:info@cad-net.jp編集後記3月は卒業・退職、4月は入学や入職などで忙しい時期ではないでしょうか。私も今月から新しい職場に変わり、ドキドキとワクワクが交錯していますが、心機一転、前向きな気持ちで取り組んでいきたいです。そして、4/10はLCDE合格者の認定式を予定しています。療養支援に携わる仲間が増えるのはとても嬉しい気持ちであることと共に、仕事へのモチベーションに還元して頑張りたい所存です。(広報委員長谷部翼)臨床糖尿病支援ネットワーク