ブックタイトル会報2024年12月

ページ
1/4

このページは 会報2024年12月 の電子ブックに掲載されている1ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

会報2024年12月

第258号令和6年12月発行Page 1“mano a mano”とはスペイン語で“手から手へ”という意味です患者さんの事[当法人理事]すみとも内分泌クリニック住友秀孝[医師]先日、糖尿病研究会にて伊藤眞一先生より、「いくつになった」と聞かれ、「62才になりました」と返答。「まだ若い、自分は80才超えた」とお話あり。故近藤甲斐男先生・伊藤眞一先生の馬力には本当に頭が下がります。さて、1987年(昭和62年)、生来全く縁のない立川で小児科医になるため初期研修を開始。色々あり内科医へ。研修2年目後半、立川第1相互病院で糖尿病研修開始。指導医は宮川高一先生。兵隊は私1人。病棟40床のうち、20~25名主治医(現在では考えられませんが)。日中は指導医不在、2年目後半で裏の病棟医長(指示切れ・処方切れ・検査伝票記載もれ・足処置)。午後外来が終わると宮川先生登場。看護師さんの申し送りを中断させて一緒に温度板・血糖記録表とインスリン指示簿を持って回診。多数指摘あり。その後、宮川先生は「研究会行ってくるわ」と退勤。黙々と研修継続。思い出に残る1人目の患者さん入院。50才台、インスリン非依存型糖尿病・増殖網膜症・腎症・足壊疽。急速に片眼視力障害進行、非常勤眼科医(杏林大・東京女子医大のトップランナー)診断不明。最終的にカンジダによる真菌性眼内炎と診断(やっと症例報告が出始めた頃)。硝子体手術実施もほぼ手動弁。この患者さんの診断・治療が糖尿病ワールドへの入り口となった。2人目の患者さん、50才、インスリン非依存型糖尿病・B型慢性肝炎増悪にて紹介入院。消化器内科より肝生検とインターフェロン治療をやれとの指示あり。強化インスリン療法(RRRN)でもインターフェロン治療中の発熱に伴う血糖変動のコントロール困難(現在のインスリン療法なら何とかなったかも)。各種自己抗体乱れ飛び(この頃は文献なし)。その後セロコンバージョン・セロネガティブとなりHBVDNA感度以下へ。CTにて肝腫大・脾腫消失。血小板10万→20万まで上昇。いずれ肝癌発症かと考えるも、その後32年間通院。SMBG継続+年齢相応のインスリン療法と経口糖尿病薬内服。重症低血糖入院歴なし。92才時自宅転倒・大腿骨骨幹部骨折受傷。後輩達がOP実施退院。「足弱ったから施設にゆくわ、あんたもしっかりやりなさい」と。親子程の年齢差のある若い頃の私に命を預けていただいた事に感謝。またHbA1c-7.5~8.0%を長期に維持する事の意義を教えていただき本当に感謝。3人目の患者さん。50才、倦怠感・低ナトリウム血症にて他院反復入院、意識障害悪化し転院。下垂体負荷試験にてシーハン症候群診断(分娩時出血から随分時間たっており非典型的経過)。コートリル・チラーヂンS内服にて改善。以降、全国の温泉を行脚。副腎不全増悪入院歴なく通院継続中。1990年より長期にわたる経過を見せていただいた事に感謝。先日、「あんたもだいぶ年とってきたわね」とお話あり。患者さん・看護師さんを含むコメディカルの皆様・諸先生方に育てていただいた事に深く感謝。あと何年やれるかな?読んで単位を獲得しよう西東京糖尿病療養指導士(LCDE)は、更新のために5年間において50単位を取得する必要があります。本法人会員は、会報「MANOaMANO」の本問題及び解答を読解された事を自己研修と見做し、1年につき2単位(5年間で10単位)を獲得できます。毎月、自分の知識を見直し、日々の療養指導にお役立てください。(「問題」は、過去のLCDE認定試験に出題されたものより選出、一部改変しております。)問題運動指導について正しいのはどれか、2つ選べ。(答えは3ページにあります)1.神経障害を有する場合、足部の傷、水疱発赤の有無を確認することが重要である2.失敗したときには、更に運動強度を高める3.増殖網膜症の患者には、活動性のものでは激しい運動はさせない4.糖尿病性腎症第4期の患者には、運動強度の目標を5?6 METsとする5.単純網膜症の患者には、バルサルバ型運動が推奨される臨床糖尿病支援ネットワーク