ブックタイトル会報2024年11月

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会報2024年11月

第257号令和6年11月発行Page“mano a mano”とはスペイン語で“手から手へ”という意味です国際学会に参加しませんか?[当法人理事]多摩センタークリニックみらい藤井仁美[医師]今年の夏、ちょうどお盆にAASD(アジア糖尿病学会)2024に出かけてきました。アメリカ(ADA)やヨーロッパ(EASD)の学会は、糖尿病にまつわる研究・診療などでの「受賞講演」のように、その人の若い頃からの歩みや、難しい分野の話も平易に紐解いて「さすが!」と心打たれるものがあります。一方早朝7時前から朝食を食べながら、あるいは夕食を囲んでの講演会も楽しみです。アメリカではまさに最先端の治療を見聞、ヨーロッパでは細やかケアや地域全体を視野に入れた丁寧かつ重厚な(?)経験を聞くこともできます。英語がわからないし、という向きもあるかもしれません(実際には糖尿病に限定すれば結構テクニカルタームさえわかれば図表を見るのもそんなに苦労はいらないのですが)。しかし、最近私は「打って出て」います。コメディカルスタッフに声をかけ、抄録を英訳、ポスターを作って持っていくのに「アジア」は良い場なのです。今回は「モンゴル・ウランバートル」というまだ見ぬ地に惹かれたところ大でしたが、当法人看護師長と、重症化予防事業を一緒にやっている市中薬局薬剤師さん2人と出張することにしました。昔はポスター「貼り逃げ」をしていましたが、誰もが母国語ではない英語を操るアジアでは恐れることもありません。といいながら、演題数が集まらなかったので3人とも口演で、とメールが来たのにはびっくりでしたが。こうして抄録も発表も、チェックを頼んだのはパン屋を営むインテリの(!)アメリカ人患者さんでした。かくして猛特訓の末、学会に乗り込みました。共同演者の私としては、モンゴル人の英語が聞き取れるかしら?と不安だったのですが、座長の、今をときめく矢部大介京大教授が英語と日本語で質問、演者が答えたのを更に英訳してくれるという場面もありました。アジア学会やIDF(国際糖尿病連盟)は企業の援助も少なく、今回も開催準備もはかどらず大変だったようです。「国際学会を引き受けるのは初めてで、慣れていないので・・・」とメールにも書いてありましたっけ。そんな中活躍していたのは、医学部生や卒業したての医師など国立ウランバートル大学の若き女性たちでした。そもそも医学部は女性優位なのだそうです。流暢な英語を操り、受付対応や、朝4時過ぎに自分の車でホテルから空港まで送ってくれる場面も。「インスタに載せるから」と写真を撮ってくれたり、ディナー会場ではみんな出てきて踊ったり、一方で「日本に留学したいと思っているのだが、引受先を探し中」と、さすがエリートなのだなと思わせる部分も。人口の半分が集まっているウランバートルはかなり都会ですが一方遊牧民もいて、全国民的な健診・スクリーニング活動もまだ緒についたというところのようでした。平均年齢27歳と若い国でした。「乗馬を習うという概念がない」という馬を車に乗り換えたような、怪しい交通マナーと渋滞、チンギス・ハンがいまだ尊敬され、冬は-30~40℃という厳寒を生きる人々でした。Act locallyでも世界に思いを馳せたい方、ぜひ国際学会に参加してみませんか?微力ながらお手伝いしますよ。読んで単位を獲得しよう西東京糖尿病療養指導士(LCDE)は、更新のために5年間において50単位を取得する必要があります。本法人会員は、会報「MANOaMANO」の本問題及び解答を読解された事を自己研修と見做し、1年につき2単位(5年間で10単位)を獲得できます。毎月、自分の知識を見直し、日々の療養指導にお役立てください。(「問題」は、過去のLCDE認定試験に出題されたものより選出、一部改変しております。)問題糖尿病の検査について正しいのはどれか、2つ選べ。(答えは3ページにあります)1.空腹時血糖とは8時間以上絶食させた後の血糖である2.早朝空腹時の血中インスリン値が15μU/mL以上ではインスリン抵抗性の存在が考えられる3.血糖値の変動があっても、平均血糖値が同じであれば、HbA1cは同じである4.血糖値が上昇すると1, 5-AGは上昇する5.グリコアルブミンは過去2ヵ月の平均血糖を反映する臨床糖尿病支援ネットワーク