ブックタイトル会報2022年11月

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会報2022年11月

Page 4第233号令和4年11月発行報告西東京CDEの会第20回例会日時:令和4年7月16日(土)オンライン[当法人会員]立川相互病院長谷部翼[理学療法士]7月16日(土)に『西東京CDEの会第20回例会』がオンライン(Zoom)で開催されました。今回のテーマは『「ミトコンドリア糖尿病」って何?聞いたことがある方もない方もこの機会にみんなで一緒に学びませんか!』と題し、普段関わることが非常に少ないミトコンドリア糖尿病について知識を深める研修会を企画しました。当日は看護師、薬剤師、管理栄養士など計43名の方々が参加されました。冒頭では杏林大学医学部糖尿病・内分泌・代謝内科教授の安田和基先生より「ミトコンドリア糖尿病について学ぶ」というテーマでご講演いただきました。細胞小器官であるミトコンドリアについて、代謝的側面からみた働きをはじめ、機能異常によるインスリン抵抗性増大・分泌低下の機序や病態の特徴(感音性難聴、母系遺伝など)、診断方法や治療法について詳細かつ明快に解説していただき、とても理解が深まる内容でした。その後、実臨床で患者さんに療養指導として携わった経験について4名の先生よりご講演いただきました(執筆者、今野里美先生、下田ゆかり先生、豊島麻美先生)。各演者の視点より患者さんとどのように関わっていけば良いのか解説いただいた中で、我々医療スタッフが病態をよく理解することの重要性が強く感じられました。参加者アンケートでは、「私自身、聞き馴染みのない希少な疾患であったため非常に勉強になりました。」や「個々の患者さんの背景や病態を理解する必要が大切であることを改めて実感しました。参加してとてもよかったです。」と、とても満足度が高い意見が寄せられました。ミトコンドリア糖尿病の罹患率はわが国で糖尿病患者の約1%とされており、一般人だけでなく我々医療職種にも周知されていないため、本疾患もスティグマを受ける可能性があると考えられます。本研修会にてミトコンドリア糖尿病の病態や実際の療養指導について参加者の皆様と学べたことは貴重な経験になりました。報告平成29年度西東京糖尿病療養指導プログラム日日時時:令:平和成4年297年月720月日9日(水(日))第8回北多摩糖尿病カンファレンスオンライン場所:駒沢女子大学令和4年7月20日(水)19:30よりオンライン配信にて『第8回北多摩糖尿病カンファレンス』が、代表世話人のイムス三芳総合病院貴田岡正史先生の開会の挨拶により開催されました。今回のテーマである「脂肪肝」について、非常に工夫された演題でご講演が視聴者全員楽しみであると述べられました。特別講演は、当番世話人の杏林大学医学部付属病院安田和基先生のご司会で、奈良県立医科大学吉治仁志先生より『本当はコワい脂肪肝~糖尿病との深いカンケイ~』と題しご講演を賜りました。糖尿病と非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は非常に親密に結び付いています。NAFLD患者おいての糖尿病罹患率は約6割と言われており、またNAFLDによって2型糖尿病発症リスクは約2倍という報告もあります。そのなかで、吉治先生より(消化器)肝臓専門医のお立場からNAFLD治療への早期介入や肝線維化進展の抑制のために肝臓専門医への紹介基準を明確に示すことで、NAFLD患者を多く診る糖尿病専門医並びにそれに携わる医療者へ分かりやすく啓発されました。NAFLDはいまや肝臓の疾患に留まらず、心血管リスクなど様々な疾患への悪影響が出ているという報告もございます。質疑応答については会場並びにオンライン上で活発にやり取りをされました。最後に、本会の代表世話人かんの内科菅野一男先生より閉会の挨拶をいただき閉会いたしました。「糖尿病と脂肪肝」について専門医同士協力体制を整え、治療にあたっていくことの重大さを再認識させるものだったと述べられました。オンラインでの開催となりましたが40名弱の方々に視聴いただき大変有意義な会となりました。臨床糖尿病支援ネットワーク