ブックタイトル会報2022年10月

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概要

会報2022年10月

第232号令和4年10月発行Page 3第9回日本糖尿病協会年次学術集会令和4年7月23日(土)~24日(日)国立京都国際会館/オンデマンド配信[当法人会員]武蔵野赤十字病院志賀和美[看護師]この度、第9回日本糖尿病協会年次学術集会に参加しました。今年度は2日間の現地開催(京都)と会期後のオンデマンド配信を加えたハイブリッド開催となり、私はオンデマンド配信を視聴しました。今回より大会名称が“日本糖尿病療養指導学術集会”から“日本糖尿病協会年次学術集会”に改称されました。内潟安子大会長によると「アドボカシー活動をはじめとする社会に向けた取り組みなども含め、これまでの療養指導の枠にとらわれない糖尿病医療に関する広範なテーマについて意見を交わす場として、より進化していくこと」を目指しての改称であるとされています。「糖尿病医療に求められるニューノーマル」というテーマのもと、2年以上にわたるコロナ禍での取り組みや課題に関する発表が多くありました。その中で、私が関心を持って視聴したのは、「スティグマ」や「アドボカシー活動」に関する発表です。2020年の糖尿病治療ガイドより、糖尿病治療の目標に組み込まれたこともあり、本学会でも多くの発表がありました。「スティグマを覆すアドボカシー(受付の視点から一言)」では、地域糖尿病療養支援士の資格を持つ事務員の方が、受け付けから診察の待ち時間、診察後の患者さんの様子を通して、病院受診時以外の生活ではスティグマを感じながら生きているのではないかと考えて、受け付けでは1当たらず(穏やかな口調で)2触らず(そっとその場を離れて黙って見守る)3逆らわず(否定しない、傾聴する)を実践することで、待ち時間が長くて文句を言う患者さんでも、毎月かかさずに受診してくれることにつなげていきたいと発表されていました。企業の発表では、糖尿病に関わる企業の社員として、スティグマの正しい理解をすることから始め、社内トレーニングや理解度テストを行い、企業として何ができるのかを考える取り組みが発表されていました。事務員の方や、企業の発表は他学会では聴いたことがないので本学会の発表者の幅広さは素晴らしいと思いました。もう一つ、印象に残ったのは、「1型糖尿病発症後の心情に寄り添ったチームアプローチ」という発表です。結婚直後に、急性発症1型糖尿病を発症した30代女性へ、医師、看護師、管理栄養士、理学療法士、臨床検査技師の各立場での関わりと、統合しての関わりの発表を聴き、チーム医療の賜物だと感動しました。毎年、糖尿病関連の学会が沢山あるため、本学会学術集会への参加は初めてでしたが、患者さんに多職種で関わる意義を再発見できる機会となりました。会期中コロナに感染してしまい、自宅で自分のペースで視聴できるオンデマンド配信にも救われました。次回はぜひ、発表者として参加したいと思います。読んで単位を獲得しよう答え3下記の解説をよく読みましょう。(問題は1ページにあります。)解説1.αGIの服用は無いのでブドウ糖でなくても効果はある2.eGFRが30~60mL/min/1.73m2では、ヨード造影剤検査の前あるいは造影時にメトホルミンを中止する3.〇4.リナグリプチンは、腎機能による投与量の調節は不要5.腎機能低下患者は、効果が減弱する臨床糖尿病支援ネットワーク