ブックタイトル会報2022年9月

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会報2022年9月

Page 4報告第231号令和4年9月発行平成29年度西東京糖尿病療養指導プログラム日時:令平和成429年6月7 179日(金日)臨床糖尿病支援ネットワーク第71回例会オンライン場所:駒沢女子大学[当法人業務執行理事]武蔵野赤十字病院杉山徹[医師]2022年6月17日(金)に第71回例会がオンラインで開催されました。テーマは「糖尿病治療薬update 2022」であり、最新の糖尿病治療薬の話題を聞けるということもあって、144名の方にご参加いただきました。講演1ではかんの内科院長の菅野一男先生に「最新のGLP-1受容体作動薬」について最新のエビデンスや菅野先生の臨床経験を基にお話いただきました。単体の注射薬だけでなく配合薬さらには経口薬も登場したGLP-1受容体作動薬の血糖改善・体重減少・心血管イベント抑制効果などについてご紹介いただき、薬剤の選択や使用上の注意点などについてもわかりやすく解説いただきました。また、今後発売予定のGIPとGLP-1のデュアルアゴニストについてもご紹介いただき、糖尿病治療の更なる進化が期待される内容でした。講演2では国立病院機構熊本医療センター糖尿病・内分泌内科部長の西川武志先生に「ミトコンドリアと糖尿病」について基礎研究の結果を含めてお話いただきました。生体内におけるミトコンドリアの役割や活性酸素との関係、さらにその活性酸素が糖尿病合併症の発症へ関与すること、また糖毒性によるインスリン分泌不全やTNF-αによる肝臓でのインスリン抵抗性発現にも関与し糖尿病発症にも関連が深いことをご解説いただきました。新薬のイメグリミンがミトコンドリアのNAMPT遺伝子発現増加や活性酸素抑制効果を介した作用で膵β細胞におけるグルコース濃度依存的なインスリン分泌促進と肝臓・骨格筋における糖代謝改善という2つのメカニズムで血糖降下作用を有することをご紹介いただき、インスリン分泌能低下とインスリン抵抗性を併せ持つことが多い日本人の2型糖尿病患者に対する効果が期待できることを理解致しました。近年、新しい糖尿病治療薬が続々と登場してきた中で、最新の情報を得ることができ今後の実臨床に活かせられる2つのご講演であったと思います。ご聴講いただきました皆様、誠にありがとうございました。報告平成29年度西東京糖尿病療養指導プログラム日時:令平和成429年6月7 279日(月日)西東京CSII普及啓発プロジェクト第22回研修会オンライン場所:駒沢女子大学[当法人評議員]大和調剤センター森貴幸[薬剤師]2022年6月27日にZoomミーティングを用いて西東京CSII普及啓発プロジェクト第22回研修会を行ったのでご報告いたします。『新しい超速効インスリンについて~話題提供:ハイブリッドクローズドループ』というメインテーマで、今回は新しい超速効インスリンについて症例も含め検証し、CSII療法のクローズドループ化に関して情報提供という内容で開催しました。製品紹介として日本メドトロニックの髙橋宗晴先生から『ハイブリッドクローズドループについて』ミニメド?770Gシステムの説明をご講演いただきました。640Gで使用していたセンサーとは違う為ミニメド?640Gからの切り替えの際すべて交換が必要となるとのことでした。ハイブリッドクローズドループを十分に活用するためにはオートモードを上手に運用できることが大切であることを知りました。メインレクチュアとしてクリニックみらい立川院長の金重勝博先生より『新しい超速効インスリンについて』ルムジェブRとフィアスプRのご講演をいただきました。ルムジェブRの痛みは個人差があり、人によって訴えがない人も多いこと、フィアスプのゲル化は血糖が上がってきたときには注意するべき確認点であることを学びました。症例報告ではハイブリッドクローズドループを用いた症例提示を八王子糖尿病内科クリニック院長山本直之先生と多摩センタークリニックみらい看護師名嘉真香小里先生より症例を提示していただきました。ミニメド?770Gシステムでオートモードを使用するポイントや血糖変動のブレ幅がミニメド?770Gシステムを使うことで小さくなっていくことが判りました。より安定していく事が見えていく症例で、1型糖尿病で苦労されている患者さんには治療方法の大きな一つであると感じました。総合討論では様々な意見や質問を討議することができました。次回は10月~11月頃に開催する予定です。ハンズオンで開催できることを期待しておきたいと思います。臨床糖尿病支援ネットワーク