ブックタイトル植木先生特別号

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概要

植木先生特別号

Page 8特別号令和4年3月発行植木先生を偲んで北里大学薬学部/北里大学北里研究所病院薬剤部井上岳私が初めて植木先生から直接ご指導いただいたのは、当時勤務されていた東京医科大学八王子医療センターで、1997年に小生が糖尿病病棟担当薬剤師として勤務した時でした。それ以来、数えきれないほどお世話いただいておりました。そもそも私が糖尿病の道に進むことになったのも、植木先生から数えきれないほどの学びがあったからです。初めて糖尿病病棟を担当する際に、植木先生からいただいた最初の言葉は、「井上君、薬剤師が薬の説明をするのはわかるが、俺たちも薬の説明をしているよ。でもなぜ薬剤師が病棟に挙がって患者さんに説明しなければいけないの?」でした。当時の自分には植木先生にご納得いただける答えをすぐには出せませんでした。その後やっとの思いで、「患者さんの薬物療法に対して、有効性や安全性だけではなくQOLも含め、薬剤師が責任も持つためには、患者さんと直接会う必要があるので、病棟に挙がらせてください。」と植木先生にお話ししたところ、「やっと分かったか!明日からカンファレンスに出なさい。」と仰っていただきました。そこから糖尿病チームに参加させていただき、チーム医療とは何かも含め、様々なことを学ばせていただきました。その後、1998年に発足しました地域医療連携「HADNet(Hachioji DM Networks)」で、地域医療連携とは何なのか、たくさんのことを学ばせていただいたことが小生の土台となっております。現在では、本法人である臨床糖尿病支援ネットワークの様々な事業に参加させていただいております。植木先生はとても明るく、いつも前向きで、我々医療者のみならず、患者さんも引きつけるお人柄であり、先生が歩まれて来た先生のお姿を通して、数多くの医療者の心に火を付けたと実感しております。恩師である植木彬夫先生につけていただいた心の火を大切に守り続けていくことで、先生の恩に報いていければと考えております。先生のご冥福を心からお祈り申し上げます。仕事を通じてよく一緒に遊びました朝比奈クリニック朝比奈崇介植木先生の人柄に惹かれ、2012年から朝比奈クリニックにおいでいただくようになり、9年間隣のブースで一緒に診療をし、よく患者さんの話をしました。学会では一緒に飲みに行ったり、糖尿病劇場に一緒に行ったり、仕事というより仕事を通じて一緒に遊んでいただいた先生でした。先生は患者さんにもスタッフにも優しく、お茶目で、一緒に仕事をして幸せな存在でした。2020年第63回糖尿病学会学術集会では私が企画したパネルディスカッションにも登場していただきました。もし一つだけ思い出を、と言われれば、2014年7月に西東京の仲間と秋川渓谷に釣りに行ったことでしょうか。その時の写真を載せておきますね。本当にありがとうございました。臨床糖尿病支援ネットワーク