ブックタイトル会報2022年1月

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会報2022年1月

第223号令和4年1月発行Page 1“mano a mano”とはスペイン語で“手から手へ”という意味です高齢者糖尿病患者死因対策[当法人監事]伊藤内科クリニック伊藤眞一[医師]会員の皆様!コロナ禍のなか大変だと思います。どこのクリニックでも糖尿病患者は高齢化しているので、コロナの重症化を覚悟しなければなりません。糖尿病患者は1/3が65歳以下、1/3が65歳から75歳の間、1/3が後期高齢者と言われています。当クリニックも通院糖尿病患者の平均年齢は70歳位になってしまいました。コロナの話はこの辺にしてーーーーー日本糖尿病学会の死因調査では1位肺炎、2位肺がん、3位心不全、4位肝がん、5位膵がんと報告されています。先生の医療機関はそれらにどのように対処していますか?最近まとめた当クリニックの対応結果を参考までに提示してみましょう。肺炎はいわゆる老衰状態に起こることが多いと思いますので、外来診療のみの場合は遭遇する機会は少ないと思います。肺がんは区市町村のがん検診に委ねることが多いのが現実です。しかし一般診療でも胸部X-Pの限界を知って、少しでも疑問が残る症例は積極的に専門医に紹介するよう努めています。心不全は症状、身体所見、心電図異常、BNPなどから心不全が疑わしい時は積極的に循環器専門医に心エコーを依頼してみた結果は、18%が心不全ということになり、その結果に驚いた次第です。外国の報告ですが、糖尿病患者さんの28%も心不全があるとのこと。しかし現実には日本では糖尿病患者の心不全の合併のきちんとしたデータはないようです。しかし今後心不全パンデミックが予想されますので、先生の医療機関でも心不全診療の参画を期待する次第です。肝臓がんを早期発見するために、なるべく腹部エコーを実施していますが、エコーをした13%に腫瘍像を示し消化器専門医に紹介したところ転移性も含め3%にがんが発見されました。膵がんはやはり腹部エコーが1番なので実施する一方なるべく腫瘍マーカーを調べるようにしています。単純性嚢腫4%、のう胞性腫瘍4%で1%に、膵がんが発見されました。今のような医療環境から、ますますの医療連携の必要を痛感しています。読んで単位を獲得しよう西東京糖尿病療養指導士(LCDE)は、更新のために5年間において50単位を取得する必要があります。本法人会員は、会報「MANOaMANO」の本問題及び解答を読解された事を自己研修と見做し、1年につき2単位(5年間で10単位)を獲得できます。毎月、自分の知識を見直し、日々の療養指導にお役立てください。(「問題」は、過去のLCDE認定試験に出題されたものより選出、一部改変しております。)問題DPP-4阻害薬について誤っているのはどれか、2つ選べ。(答えは3ページにあります)1.血糖依存的にグルカゴン分泌を促進する2.内因性インクレチン作用を増強する3.食前投与でも食後投与でもよい4.週1回の投与でよい製剤がある5.耐糖能異常における2型糖尿病の発症抑制に用いる臨床糖尿病支援ネットワーク