ブックタイトル会報2021年9月

ページ
2/4

このページは 会報2021年9月 の電子ブックに掲載されている2ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

会報2021年9月

Page 2報告第219号令和3年9月発行平成29年度西東京糖尿病療養指導プログラム日時:令平和成329年6月7 129日(土日)西東京CDEの会第19回例会オンライン場所:駒沢女子大学[当法人会員]杏林大学医学部付属病院今野里美[看護師]6月12日(土)に『西東京CDEの会第19回例会』がオンライン(Zoom)にて開催されました。今回は「新しい糖尿病診療ガイドラインと糖尿病治療ガイド2020-2021を解説します!~療養指導はどう変わる?~」というテーマのもと、看護師、薬剤師、管理栄養士、臨床検査技師など86名の参加がありました。第1部基調講演は、東京医科大学、高村内科クリニック医師植木彬夫先生より「最新の糖尿病治療ガイド2020-2021の解説」と題し、ご講演いただきました。糖尿病患者が健康な人と変わらない幸せな人生を送ることができるよう、HbA1cだけでなくフレイルやサルコペニア、寝たきり、認知症、癌などの視点で治療管理すること、薬の作用機序の理解と副作用も考慮し患者個々の状態に応じて治療薬を選択すること、スティグマに対する医療従事者の姿勢など、最新治療の解説とともに地域で活動するCDEに向けて患者を支える療養支援への期待を述べられました。第2部講演は、駒沢女子大学(緑風荘病院)管理栄養士西村一弘先生より「日本人の食事摂取基準・食品成分表が変わると療養指導はどうなるか」と題し、年齢とBMIの目標、患者個々の食事摂取状況をみて評価しPDCAサイクルを回していくこと、各栄養素の摂取基準などを具体的にご講義いただきました。第3部は「ガイドラインを活かした療養指導のコツ」と題し、1.薬剤師宮前玲子先生から、病態と薬の一覧表の活用、肝・腎機能・年齢を考慮した治療薬選択、2.看護師下田ゆかり先生から、患者の希望と個別性に配慮した療養指導、3.臨床検査技師鈴木光一先生から、血糖測定器・CGM・FGMの特性の理解と活用、4.理学療法士水谷健先生から、運動療法の継続のコツは「患者さんに気づきを与える」こと、など各職種からご発表いただきました。コロナ禍のZoom開催でしたが多くの方が参加してくださり、糖尿病治療の情報をアップデートできた有意義な例会となりました。報告平成29年度西東京糖尿病療養指導プログラム日時:令平和成329年6月7 149日(月日)第6回薬剤師による既往歴妊娠糖尿病を考える会オンライン場所:駒沢女子大学[当法人会員]東京薬科大学影山美穂[薬剤師]令和3年6月14日に第6回薬剤師による既往歴妊娠糖尿病を考える会をZoomによるオンラインにて開催しました。当日は27名の方にご参加いただきました。昨年12月開催の第5回に引き続きオンラインでの開催でしたが、受講上の注意点やビデオをONにしてご参加いただくことなどは浸透しており、非常にスムーズな会の運営となりました。杏林大学付属病院薬剤部の小林庸子先生から「妊娠糖尿病と薬剤師の関わり」と題しまして、ご講演をいただきました。妊婦への薬剤を投与する際の考え方や妊娠中の薬の使用を患者さんに伝える際のリスクコミュニケーションに関して、非常に分かりやすく具体的にご講義いただきました。更に、妊娠糖尿病に対する院内での連携(産科と糖尿病内科)、合同カンファレンスや妊娠糖尿病導入シートをご紹介いただきました。ご提示いただいた妊娠糖尿病3例の実症例では、妊娠糖尿病のインスリンでの治療症例や糖尿病合併症症例(30年前に妊娠糖尿病既往あり)を通じ、妊娠糖尿病患者のその後の糖尿病予防視点でのフォローアップが何もない現状への問題提起をいただきました。妊娠糖尿病は、妊娠に伴う胎盤ホルモンの影響によるインスリン抵抗性増大を起因とした糖代謝異常ですが、出産により正常化します。しかしながら、妊娠糖尿病を既往に持つ方が将来、糖尿病を発症するリスクが7.43倍ということを、合わせて考えますと、改めてフォローアップの重要性を再認識いたしました。過去に当会で作成した既往歴妊娠糖尿病啓発ポスターは、臨床糖尿病支援ネットワークのホームページからダウンロード可能です(https://www.cad-net.jp/index.php/news/detail/54)。啓発活動にご活用いただければ幸いです。後半は、総合討論としまして、参加者の皆様からのご質問へ小林先生にご回答いただきました。Zoomのチャット機能を活用し、上述したポスターの活用方法への参加者の皆様からのご意見や、実臨床に即した疑問やコロナ禍に即した質問があり、非常に有意義な総合討論となりました。臨床糖尿病支援ネットワーク