ブックタイトル会報2021年8月

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会報2021年8月

第218号令和3年8月発行Page 1読んで単位を獲得しよう“mano a mano”とはスペイン語で“手から手へ”という意味です新型コロナウイルスワクチン接種薬剤師会の活動と医療連携について臨床糖尿病支援ネットワーク[当法人評議員]西多摩薬剤師会田中三広[薬剤師]新型コロナウイルス感染症は、その発生から多くの患者さんが生じ、健康を損なうとともに、医療提供体制に大きな負担を及ぼしています。また、国民全体が感染防止対策の徹底を求められるなど、生活に大きな影響を与えています。こうした中で、新型コロナウイルス感染症の感染収束に向けては、ワクチンの効果に期待が高まり、現在、急ピッチで接種が進んでいます。今回はワクチン接種の協力要請のあった青梅市薬剤師会の活動を中心に紹介させていただきます。今年3月に西多摩保健所にて西多摩インフルエンザ等地域医療体制ブロック協議会が開催され、そこで各市町村の新型コロナウイルスワクチン接種体制確保事業の計画内容や準備状況が報告されました。4月に入ると青梅市より青梅市薬剤師会に対し正式にワクチン接種事業とサテライト接種施設へのワクチン等の分配作業の協力要請がありました。薬剤師会としての課題は、1青梅市薬剤師会会員は注射調製の実務経験がほとんどないこと、2ワクチン接種の調製を青梅市薬剤師会会員63名だけで実施することは難しいということでした。1については、近隣の病院薬剤部にワクチン調製実習の協力を要請いたしました。青梅市立統合病院と高木病院に快くお引き受けいただき、5日間の実習を計画実施できました。2については、西多摩全域の薬剤師に協力要請を行い、108名の協力者を得ることができました。青梅市では新型コロナウイルスワクチン接種を円滑に実施するために集団接種訓練を市総合体育館で行いました。対象者の受け付けから退場までを想定した一連の流れを確認する訓練でしたが、そこではワクチン調製未経験者の実習も同時に行いました。この訓練で見つかった課題はワクチン調製のスピードアップを図ることでした。そこで注射調製に必要な資材を揃えたキットを接種協力者の薬局に届け、薬局内で訓練していただきました。実際の接種は5月2日より65歳以上の高齢者から開始されました。開始当初はワクチン接種人数を予定の半数から実施し、ワクチン調製キットによる訓練の成果により予定数まで対応することができました。菅義偉首相の「7月末までに高齢者接種を完了させる」という発言で、青梅市がワクチン接種の人数を急遽増やすことになり、その都度薬剤師の人員確保に尽力しました。医療従事者優先接種についてはその対象者となる薬剤師は、東京都薬剤師会の名簿に2月中に登録を完了していたため、新規採用のワクチン未接種者につきましては、西多摩三師会(医師会、歯科医師会、薬剤師会)主導で市町村ごとに調整し、6月中に接種が完了しました。今回のコロナ禍では、行政や関係機関と日頃から連携を図り顔の見える関係を作り、地域情報の共有や相談しやすい関係作りを行ってきたことで、新型コロナウイルスワクチン接種事業を推進することができたと考えます。西東京糖尿病療養指導士(LCDE)は、更新のために5年間において50単位を取得する必要があります。本法人会員は、会報「MANOaMANO」の本問題及び解答を読解された事を自己研修と見做し、1年につき2単位(5年間で10単位)を獲得できます。毎月、自分の知識を見直し、日々の療養指導にお役立てください。(「問題」は、過去のLCDE認定試験に出題されたものより選出、一部改変しております。)問題糖尿病患者と心血管疾患について誤っているのはどれか、1つ選べ。1.心血管イベントの発症率は非糖尿病患者の1.5倍程度となる2.冠動脈病変は複数枝かつ複数箇所に出現する場合が多い3.心筋虚血があっても20~50%は胸痛を訴えない(無痛性心筋虚血)4.一部のSGLT2阻害薬やGLP-1受容体作動薬は、心血管複合エンドポイントを低減させる5.潜在的な心筋障害も伴いやすく、心不全を合併しやすい(答えは3ページにあります)