ブックタイトル会報2021年4月

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概要

会報2021年4月

Page 2 第214号 令和3年4月発行臨床糖尿病支援ネットワーク[当法人理事] 杏林大学医学部付属病院 小林 庸子 [薬剤師]2020年を迎え、3月3日の研修会開催の準備を開始した。いつものアットホームな会になる予定であった。ところが2月、感染状況は悪化し「当法人として研修会は全て中止とする」となった。研修会が再開できずに秋も終わりかけた頃、某会議で「GDMの会は、今年は何もやらないですか?」と。開催したい気持ちは十分あり、Zoomもだいぶ慣れてきた。オンライン開催を決定した。第1部の講師は、杏林大学医学部(糖尿病・内分泌・代謝内科)近藤 琢磨先生をお招きし、「妊娠糖尿病に関する基礎知識と実際の対応」をご講演頂いた。年齢とGDMの発症率の関係、診断基準やガイドラインのご紹介、さらに、新たに公開された「妊娠中の糖代謝異常のスクリーニング~COVID-19パンデミック対応」について、詳細にお話しいただいた。第2部は、Zoomのチャット機能を利用した参加者からの質疑応答である。多くの質問が入力されたが、いつものアットホームな感覚にならない。先生と委員は「顔出し」しているが、参加者は黒い画面にお名前だけ。ルール通りで仕方がないが、途中で顔出しをお願いするも、かなわず。皆様の反応が不明であり、「私たちの普段の会話を見る会」になっているのでは?という不安のまま終了した。終了後、参加者にメールでアンケートを送信した。アンケート結果から見ると、画面の向こうで、ご満足いただいたようである。また、次回のオンライン開催を検討したい。平成29年度 西東京糖尿病療養指導プログラム日時:平成29年7月9日(日)場所:駒沢女子大学報告第5回薬剤師による既往歴妊娠糖尿病を考える会日時:令和2年12月21日(月)オンライン平成29年度 西東京糖尿病療養指導プログラム日時:平成29年7月9日(日)場所:駒沢女子大学報告西東京CSII普及啓発プロジェクト 第19回研修会日時:令和3年1月19日(火)オンライン[当法人会員] クリニックみらい国立 岡﨑 扶美恵 [看護師]「西東京CSII普及啓発プロジェクト 第19回研修会」が、2021年1月19日コロナ禍において緊急事態宣言が出されている中、オンラインにて開催されました。この研修会は西東京地域のCSII療法・その他の普及を目指して、体験的学習や体験談などを中心に構成しています。今回は高齢者のインスリン療法や血糖モニタリング・そのコントロールについて現場からの症例・その他を発表しながらディスカッションを行うというものでした。オンラインを通じて色々な場所から45名の方にご参加いただきました。3題の演題発表があり、看護師の廣澤 由姫先生から「高齢1型糖尿病患者がアルツハイマー型認知症を発症し、インスリン注射が困難になった事例」として10年の経過中、認知症の進行とインスリン注射、血糖測定の持続を家族や訪問看護師と連携しながら安全な療養生活を送るために関わってきたことが話されました。自己管理ノートの振り返りで記載の変化に気づいたことも紹介されました。山本 直之先生からは「当院における高齢者の血糖モニタリング」の発表があり、最初に持続血糖モニターの種類・違い・特徴・保険適応・医学的適応についてわかりやすい説明がありました。高齢者糖尿病の特徴をふまえてレトロスペクティブCGM(リブレプロ)を活用することで、血糖測定の値だけではなかなか理解できない血糖変動を線で見ることができ、患者と医療者がお互いに理解ができ薬やインスリン注射の変更ができた事例をご紹介いただきました。宮城 調司先生からは「高齢者とCGM」として、リブレプロ活用で低血糖を減らしコントロール改善ができた2例と印象に残っている高齢者糖尿病6症例の紹介がありました。高齢認知症夫婦で注射、脳梗塞後の麻痺をもちながらの注射、視力障害の方の注射指導、介護サービスとの連携・作業療法士が関わった例、訪問薬剤指導を入れた例など、私たちの診療に役立つ症例でした。高齢者の血糖目標、コロナ禍での目標やCGMは高齢者の治療に有用かなどの意見交換がされました。ますます介護の現場との連携が必要になってくる中、介護の現場でもCGMの解釈ができるような支援をしていく必要があるという意見も出ました。最後に炭谷先生から、「本日の症例から診療に役立つヒントを多数いただきました」、「自己血糖測定の記録も直近の比較も大事だが年単位の比較もすることで認知機能の変化に気づくことができることがわかりました」、「CGMを生かすためにも生活記録は大事なので記載方法の見本の紹介は役立てたいと思います」などのお話があり、「今後の診療においてより安全な高齢者の血糖管理を目指していきましょう」と締めくくられました。