ブックタイトル会報2021年2月

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会報2021年2月

Page 2 第212号 令和3年2月発行臨床糖尿病支援ネットワーク答え 2,4 下記の解説をよく読みましょう。 (問題は1ページにあります。)解説効力予期(Efficacy Expectation)とは、ある結果を生み出すために必要な行動をうまく行うことができるという確信のことである。つまり糖尿病の食事療法に置き換えると「良好な血糖コントロールを得る、という結果を生み出すために食事療法をうまく行うことができるという確信」となる(実際食事療法ができているかどうかは問わない)。1.× 「食べないでいられる」と言っているため、効力予期は高い。2.〇 「間食がやめられそうもない」と感じているため、効力予期は低い。3.× 「続けられそう」と発言しているため、効力予期は高い。4.〇 「腹が減って我慢できない」と発言しているため、効力予期が低い。5.× 「食事は守っている」と言っているため、効力予期は高い。読んで単位を獲得しよう第63回日本糖尿病学会年次学術集会は2020年5月に滋賀県大津市で開催される予定だったが、コロナ禍のため延期され同年10月5日から10月16日までWeb配信とのハイブリッド開催となった。開催に携わられていた関係者の方々は前代未聞の状況下にあって大変なご苦労をされたことと思うが、昨今の糖尿病学会の参加にあたりいくつかの懸念を感じていた私にとっては今回のWeb開催でそれらの点が払拭され非常に有意義な学会となった。一つ目は宿泊の問題。1万人近い参加者が一同に集う学会とあって宿泊施設が豊富な大都市での開催でないと支障をきたすのではという意見もあるなか大津市での開催となっていた。毎年そうではあるものの今回は予想通りどこも満室でいささかあやしげな施設を予約したため開催延期の報告を受けるまでは不安で仕方がなかった。二つ目はセッションや演題が大量でブッキングしてしまい参加できなかったという点。これは今回オンデマンド配信になったことでほとんど全ての講演・発表を視聴することが可能となった。そのためこれまで参加してこなかった領域のセッションを視聴する機会にも恵まれ多くの領域での知見を得ることができた。それだけでなくWeb配信ならではの一時停止や早戻し、速度調整機能により聞き逃しがなくなり、メモを取る時間や頭を整理する時間が確保でき、視聴時間も短縮できるようになるなど充実した視聴となった。また質問コーナーが設けられたことでより充実したディスカッションが可能となったことも大きな利点だと感じている。話題としては新規糖尿病薬の話(イメグリミン、GLP-1/GIR受容体作動薬など)、厳格な血糖コントロールにより自律神経障害が改善するという期待、クジラインスリンを使用していた話、インスリン自己注射が違法であったという時代背景、魚類は炭水化物を摂取しないがインスリンを保持していること、魚類にOGTTを行った際のデータ、DKAでアルコール探知機が誤認識をきたしたという発表、当地域の朝比奈先生のセッションでは父性原理、母性原理という概念が印象深かった。また夏に多くのDKA/HHS症例を経験した私にとっては武蔵野赤十字病院、立川相互病院からのDKA/HHSの発表は興味深く感慨深いものであった。三つ目は開催会場への移動。開催地の町並みや雰囲気を感じることも学会の醍醐味ではあるが、シャトルバスの待ち時間や混雑、徒歩での時間や移動距離、セッションの途中で退出するといったストレスがなくなったことはよかったと思う。おそらく次回の学会もWeb配信となるだろう。開催期間が12日間とやや短かったので次回はもう少し延長してもらいたい。第63回日本糖尿病学会年次学術集会令和2年10月5日(月)~16日(金)Web開催[当法人理事] 国家公務員共済組合連合会 立川病院矢島 賢 [医師]