ブックタイトル会報2020年7月

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概要

会報2020年7月

第205号令和2年7月発行Page 3特別企画「糖尿病レクチャーシリーズ」では、糖尿病の療養指導に役立つ実践的な内容をエキスパートの先生に分かりやすく解説していただいています。明日からすぐにでも使える内容ですので、是非お役立てください!従来型(一施設完結型)の栄養指導では糖尿病とは‥から始まり、食習慣の聞き取り、問題点の抽出、問題の優先順位決定、理想的な食糧構成と現状とのギャップを埋める提案をして宿題とし、聞き取りや食事記録で理想的な食事内容に近くなれば卒業という、管理栄養士主体の指導が行われてきましたが、これからは地域包括ケアシステムの中で患者は複数の施設と関わるので、病状と栄養の関係を十分に理解していただいたうえで、患者自身の気付きと患者からの提案を重視する、寄り添い型の栄養指導をエンドレスに患者主体で行う必要があります。病院の管理栄養士が入院患者にやってはいけないことは、禁止食品等や糖尿病食の理想的な食事を示すようなリーフレットを基に、食生活の注意だけをすることです。一部の患者(物分かりが良く、経済的余裕があり、食生活に時間を掛けられる患者)を除けば理想的な食事は、実効性に欠けるため、退院時から諦めるか、初めに頑張ってもできないという失敗体験をつくり、食事療法の否定に繋がってしまうからです。必ず伝えるべきことは、患者が提案する食事の工夫を後押しすることであり、かかりつけ栄養士と栄養指導を続けてもらうことです。最期に、食事療養は山に例えられ、頂上まで管理栄養士は上り方を示すと言われることがあります。近年は患者の数だけの道筋があると言われますが、食事療法という山を見ただけで「自分には時間がない」「高齢だから無理」と諦めたり、嫌がる患者は多いと思います。特に高齢者にとって理想的な食事療法は、とても高い山に見えると思います。栄養指導の初期から高い山を見せるより、患者が自分の糖尿病状態を十分に理解して、今できることを積み上げることで、いつの間にかその人なりの食事療法ができるように寄り添うことをお勧めします。読んで単位を獲得しよう答え2,5下記の解説をよく読みましょう。(問題は1ページにあります。)解説(糖尿病療養指導ガイドブック2019 P24-25)ほか1.〇2.×劇症の多くは自己免疫の関与が不明であり、通常特発性に分類される。特発性は自己抗体などによる自己免疫機序の証明ができないままインスリン依存状態に陥るタイプの1型糖尿病である。しかしGAD抗体が陽性の症例も存在する。3.〇4.〇5.×急激な発症経過を反映して、著しい高血糖にもかかわらずHbA1cは比較的低値にとどまる。劇症1型糖尿病診断基準(2012)の診断項目の一つの基準にHbA1c<8.7%とある。臨床糖尿病支援ネットワーク