ブックタイトル会報2020年6月

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概要

会報2020年6月

第204号令和2年6月発行Page 3特別企画「糖尿病レクチャーシリーズ」では、糖尿病の療養指導に役立つ実践的な内容をエキスパートの先生に分かりやすく解説していただいています。明日からすぐにでも使える内容ですので、是非お役立てください!このスライドは、一般的に散見する患者の治療経過を示すものです。治療開始当初に複数回の栄養指導を受け、理想的な食事療法を教育されて治療効果が上がったため、栄養指導を卒業したが、日常の様々な変化によって徐々に食事療法の継続が難しくなり、薬剤の種類や量を増加しながら治療をしたが、再指導を拒否する患者を示しています。患者はバランスの良い食事内容や理想的な食習慣を理解しているため、そこに近づけようとするこれまでの指導方法では、栄養指導を受けてはもらえないことが示されています。これまでの栄養教育論では最も合理的な教育の手法としてProblem Oriented System(問題志向型システム)が用いられてSOAPによる記録を行ってきました。この手法は入院患者において管理栄養士が栄養介入する際には、最も合理的で効果をあげられるものですが、食事療法は患者自身が医療従事者のいない自宅で毎日3回以上実施しなければならない、極めて複雑な治療方法になるので、半年や一年間(5回~10回程度)指導をされてもできるものではないため、この方法から脱局する必要があります。医療従事者である医師・看護師・薬剤師などは勿論、管理栄養士も栄養食事療法に対するイメージを変える必要があります。POSで患者にダメ出しをしたり、厳しい制限を強いる指導や言葉は優しいけど中身は厳しい魔性の指導は、減っていると思います。患者の問題点を探さずに、患者自身が問題点に気づくことができるように、病態と食習慣の影響などを理解していただく指導を丁寧に行うことにより、管理栄養士は患者の不安や疑問を解決する役割になることができ、寄り添い方の指導に繋がります。次回はこれからの栄養指導を詳しく説明します。読んで単位を獲得しよう答え3,4下記の解説をよく読みましょう。(問題は1ページにあります。)解説3.α-グルコシダーゼ阻害(α-GI)薬は、全て1日3回食直前の投与です。4.スルホニル尿素(SU)薬の最も多い副作用は、低血糖です。特に肝・腎障害がある患者や高齢者は、遷延性低血糖を来す危険があるので注意を要します。臨床糖尿病支援ネットワーク